ニホンワインノミクス!

日本ワインを応援しつつ、ときどき経済学的視点で考えてみるブログ。

山梨ヌーボーまつりの行列について考えてみる

こんにちは!ミユです。

 

11月3日山梨県産新酒ワインの解禁日でした!

新酒といえば、今週木曜に解禁のフランスのボージョレ・ヌーヴォーが有名ですが、日本ワインにとっても、今は新酒がリリースされる時期です。

中でも山梨県は毎年11月3日を解禁日としていて、東京の日比谷公園では「山梨ヌーボーまつり」という新酒の試飲イベントが開催されます。

私は3年前から参加していますが、例年快晴で気温も高く、今年も多くの人で賑わっていて、試飲にも行列ができていました。

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今日は、この行列についてちょっと考えてみたいと思います。

 

山梨ヌーボーまつりのシステム

会場の噴水広場では、約40社の山梨県内のワイナリーが、大噴水に沿ってサークル状に設営されたテントでそれぞれ1〜2種類の新酒をサービスします。

お客さんは初めにチケット(前売2200円、当日2500円)を購入し、入場口でチケットと引き換えに下記のセットを受け取ります。

  • 試飲用のプラスチックグラス
  • 試飲チケット(10枚綴り)
  • パンフレット(参加ワイナリー出展品目のリスト)
  • おつまみ

 

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画像は試飲用のグラス

洗い切れていない・・・見苦しくてすみません。

それにしても良い天気ですねー

 

入場したら、お目当てのワイナリーのテントに行き、試飲チケットを渡します。1枚でグラスの白いラインまでワインを注いでもらえます。だいたい50mlくらいです。

前回自粛したあの露骨な計算をまたやりたくなってきますが、本題からそれるので今回も自粛です・・・。

 

試飲で出ている新酒は、試飲エリアの横でボトルで販売もしています。

チケットがなくても会場には入れるので、広場の芝生にレジャーシートを敷き、ボトルワインを買って飲んでいる人も多いです。出店で甲州鳥モツ煮などの山梨名物も調達できます。

試飲チケットは買い足しできるので、少しずつ色々なワインを試したい人も楽しめる、なかなかニクいシステムです。

 

行列のできるワイナリーとは?

入場時にもらうパンフレットに、以下の情報が一覧で記載されています。

  • ワイナリーの会社名
  • 商品名(ブドウ品種もだいたいわかる)
  • ワインの色(白/赤/ロゼ)
  • ワインのタイプ(辛口・中口・甘口・重口・軽口)
  • ボトルあたりの容量、販売価格

 

お客さんは、山梨県のワインに詳しいわけでもない限り、これらの情報で試飲する10杯を決めることになります。

 

みなさんなら、どこに注目しますか??

 

実は上記以外に、もう1つ重要な情報があります。

 

そのワイナリーに行列ができているか?という点です。

 

ちょっと専門的になってしまいますが、行動経済学「ハーディング効果」という言葉があります。簡単にいうと、多くの人と同じ行動を取ることに安心感を得て、他人に同調してしまう傾向のことです。

「ハーディング(herding)」=「群れる」の意味です。

行動経済学では、人が物事を判断するときには、必ずしも論理的・合理的に考えるのではなく、目先の情報や直感、経験に影響されがちだということが言われています。

 

イベントの話に戻ると、行列がなくすぐに試飲できるワイナリーの横で、数十人に及ぶような長蛇の列ができているワイナリーには、いつまでも行列が絶えません。

これはハーディング効果によるもので、そのワインについてあまり情報を持っていなくても、行列を見て「美味しいのかな?」「とりあえず並んでみようかな」と人々が続き、さらに行列が長くなるという現象が起こっていることが考えられます。

行列が行列を呼ぶという状況です。

 

「なかなか途切れないなぁ・・・」

「そんなに美味しいのかなぁ・・・」

「売り切れる前に並んでおこう!!」

 

という感じでしょうか。

 

実際に、昨年の山梨ヌーボーまつりで行列に並んだ際に、前の人に「どうして並んでるんですか?」と聞いてみたところ、「よくわからないんだけど、みんなが並んでるからです^^」とお答えくださいました。

まさにハーディング効果です。

 

では、そもそもの行列が発生する原因は何なのでしょうか?

 

今年は販売価格が高いワインを出展するワイナリーが長い行列を作る傾向が強かったように思います。

2015年から3回にわたって観察した限りでは、行列のできるワイナリーは、パンフレットから次のような情報が読み取れることが多いです。

  • 販売価格が高い
  • 重口の赤(甲州や軽めの赤が多いので、途中で欲しくなる?)
  • スパークリング(例年暖かいので、飲みたくなる)

 

ただし、私もずーっと観察しているわけではないですし、サービスする側の手際の問題など、パンフレットの情報以外の要因もあり得えるので、あくまで個人的な見解です。

 

また興味深い点として、ワイナリーの規模や知名度は、行列にあまり影響していないように思われます。パンフレットに受賞歴などの情報も書かれていたら、状況は変わるのかもしれません。

 

まとめ

今回は、山梨ヌーボーまつりの行列について、少し行動経済学的な視点を交えて考えてみました。

 

行列があるとイベントが賑やかになりますし、行列に並び待ちに待って飲むワインはひときわ美味しく感じるものです。

一方で、行列ができていないワイナリーも美味しい新酒を出しているので、もったいないなぁとも思います。

そのようなワイナリーがより多く集客するにはどうしたらよいのか?

 

パンフレットに鍵があるのかもしれません。

 

はじめにも書きましたが、今は山梨県に限らず全国の新酒ワインが続々とリリースされる時期で、これからイベントも増えてくるのではないかと思います。

ボージョレもいいですが、ジャパン・ヌーボーもお忘れなく!

 

ではではー